[GTiとGTの違い]
207シリーズは,スポーツモデルとして、GTiとGTの2種類を用意しています。両モデルとも、1.6ℓターボエンジンとマニュアルトランスミッションを備え、走りはともにスポーティ、しかしその走りは、両車では同じモデルとは思えないほど性格が違います。
日本で最初にデビューしたのは「GT」今年の3月に4ドアATに先駆けて発売されました。BMWと共同開発された1.6ℓエンジン(このエンジンはプジョーのみ搭載)は、コモンレール式ガソリン直噴、連続可変バルブタイミング機構、ツインスクロールターボなど非常に意欲的なエンジンとなりました。なにより驚くのは、低回転(1400rpm)から最大トルクを発生する出力特性で、207のボディをぐいぐい引っ張っていきます。この感覚は、いままでのスポーツハッチとは違う新しいもので、いつでも、どのギアでも力強く加速する特性は、大排気量の車とも違う(あえて言うなら、1tほどの車重に、2.5ℓクラスのエンジンを載せたような感じ・・・)トルク感です。
EP6DT型1.6ターボユニットは
「International Engine of the Year Award」 1.4ℓ~1.8ℓクラスで、2007年度アワード賞を受賞
「GTi」は、専用のバケットシートやスポイラーで外観を武装され、鋼鉄製のタービンを搭載し175Psまでパワーアップしたモデルです。オーバーブースト機構というユニークな装備で、最大トルクを260Nmまで引き上げます。こちらの車は、GTと較べてマフラーからの排気音も図太く、専用の足回り、ギア比などスパルタンな車に仕上がっています。走りのフィーリングは、スポーツハッチに乗っている感覚を強く感じさせます。GTのようなトルク感ではなく、エンジンの回転とともにパワーがリニアに上がる気持ちよいフィーリングです。今までのホットハッチを知っている人にはこちらのほうが合っているかもしれません。柳原的には、GTの新しいフィーリングも捨てがたいけど・・・
足回りについては、どちらのモデルも”これぞプジョー”と思わせる完成度の高い足回りです。ESPは、スポーツ走行時には、なるべく介入しない設定になっていますので、安心してスポーツ走行を楽しめます。気になる点は、わざとアンダーステアを出して、アクセルを抜くという車に過酷な操作をした際に、一瞬接地感が、薄れる感じがする(ほんの一瞬、しかも神経を集中させてようやく気づく)こと。でもこの車を乗るような人は、このような下手な運転はしないと思うので問題ないと思います。
両モデルとも走る楽しみがあり、乗りこなす楽しさもあります。あたらしいドライビングフィールの充実装備のGT、伝統的ホットハッチの受け継ぐGTi、どちらを選んでも満足します。お好みのほうをお選びください。
両モデルとも試乗車ございます。お気軽にお問い合わせください。